一宮町で農福連携に取り組む就労継続支援B型事業所「キッチンせいしょう」が8月4日、自社ファーム「せいしょうファーム」で使用する落ち葉マルチを集めるため、町内で落ち葉拾い作業を行った。
作業中、農林水産省が呼びかける「熱中症等対策声かけ隊」の一員として活動する九十九里浜園芸(一ノ宮町)の高木智之さんが現場を訪れ、参加者にイオン飲料を差し入れた。
農水省は7月1日から9月30日を「熱中症等対策声かけ活動」の強化期間と位置づけ、「いのちをうばう、夏のひとり作業」を掲げて農作業中の熱中症予防を呼びかけている。声かけ隊は地域の有志が農作業者に休憩や水分・塩分補給を促す全国的な取り組みで、高木さんもその一員として「休憩は取れていますか」などと声をかけながら参加者を気遣った。
落ち葉拾いは、一宮町で不耕起栽培を実践する農家「ミナモトファーム」が実践する農福連携の取り組みの一つ。同ファームは大網白里市内でも障害者就労継続支援事業所と連携した落ち葉収集を行っており、化学肥料に頼らず落ち葉を土に還すことで栄養分を補う手法を各地に広げている。キッチンせいしょうでも同様の手法を取り入れ、せいしょうファームでの野菜栽培に生かしている。
同施設の田辺真副施設長は「農福連携を始めてから、落ち葉を生かす方法を教わった。化学肥料だけに頼らず微生物の力も生かせるほか、資材費を抑えられ、町内で調達できる点も利点」と話す。
同施設では暑さ指数計を使って作業の可否を判断し、気温がおよそ35度に達する日は利用者の屋外作業を控え、室内での袋詰め作業に切り替えている。作業の前後や休憩の合間には麦茶や塩分補給用のタブレットを用意し、こまめな水分・塩分補給を呼びかけているという。
施設実習で作業に参加した専門学校生は「農業に携わるのは今回が初めてだった」と言い、「地域で無料で使えるものを農業にどうつなげているかを知り、地域の協力の大切さを実感した」と振り返る。