![ワークショップ形式で感想を伝え合う](https://images.keizai.biz/kujukuri_keizai/headline/1739531466_photo.jpg)
一宮町の児童養護施設「一宮学園」(一宮町一宮)で2月8日、「第17回CAP地域セミナー」が開かれた。
CAP地域セミナーとは、児童養護施設を中心とした地域の人が集まり、意見交換をしながら同施設で暮らす子どもたちを理解し、応援につなげるための取り組み。
当日は、「あんしん、じしん、じゆう」をキーワードに、劇も交えながら子どもの人権や権利について語った。ワークショップでは4人1組となり、子どもの権利について話し合い、議論に熱が入った。
一宮学園山口修平副施設長は児童虐待について講義を行ったほか、一宮学園の後援会「はじめのいっぽ」の荒木秀子さんは一宮学園を退所した若者たちを支援する活動について説明した。
大学から実習生として参加している、聖徳大学短期大学部保育科の千田萌々葉さんは「実習で児童養護施設のことを知り、地域、職員の活動を知った。今も知られていないこと、解決されていないことがある。自分から行動して取り組んでいきたい」と感想を述べた。
東洋大学福祉社会デザイン学部石垣七海さんは「子どもの権利は、学ぼうとしないと分からない。特に小学生の頃は権利を主張できなかった。誰でも思い当たることがあるのでは」と話す。
一宮学園ケア部の加賀孝幸部長は「当施設に来る子どもは自分の居場所、所有物がないことが多い。自転車は寄付によって一人一人に配られ、自分のものとして大切にするようになった。洗濯は、今までしてもらった経験がないので、まずは職員が行う。すると自己肯定感が生まれ、自分でできるようになる。小さなことから学んでいく。学園としても地域に積極的に関わっていきたい」と意気込みを見せる。