
亀の井ホテル九十九里(旭市仁玉)で7月12日、「熊八像」の除幕式が行われた。千葉県立匝瑳高校美術部がデザインを手がけ、地域の魅力を表現したご当地像としてお披露目された。
像のモデルは、大分・別府温泉の観光開発に尽力し、「日本観光の祖」とも呼ばれる油屋熊八。観光を通じて地域振興を図った思想に共感し、ホテルと地域の連携を表す象徴として設置した。
像には旭市の農産物や海産物、海、花火など、地元の風景や名物が描かれている。デザインを担当した正野優花さん(2年)は「緑あふれる海の街」をテーマに構成。地元の魅力発信やホテルとの結びつきに期待を寄せた。本田明里さん(2年)は、地域をモチーフにした制作を通じて、表現することの責任や協働の大切さを実感したという。
会場では地元食材を販売するマルシェやブラスバンドによる演奏も行われ、にぎわいを見せた。
同ホテルの佐藤友樹総支配人は「油屋熊八の精神を受け継ぎ、地域とのつながりを大切にするホテルの姿勢を示す取り組みになった。今後も地元と連携した企画を進めていく」と力を込める。