大網白里市白里海岸沿いのクラフトビール醸造所「Rusty Nest Brewery(ラスティネストブルワリー)」(大網白里市南今泉)で4月11日、地域連携型イベント「Spring Brew Fest 2026」が開かれた。
かつて廃工場だった水産加工場跡をリノベーションし、2025年6月に製造免許を取得して製造を始めた同施設。九十九里エリアの遊休施設活用と観光拠点づくりを目指し、カフェ&バーやRVパークも併設する複合施設として運営している。
今回の目玉は同醸造所の新作ビール「Rusty Nest Lager」のお披露目。これまで同醸造所はアメリカンIPAを主力商品としてきたが、「クラフトビールが苦手な人にも親しんでもらいたい」という地元客の声を受け、ラガーの開発に踏み切った。社長の大木健太郎さんは「ナショナルビールメーカーが作るラガーと同じようなものを、クラフトビールの視点で造ってみた」と話す。
九十九里町から来場した中村大介さんは「フルーティーなIPAを飲んだ後のチェイサーとして、あるいはビールが苦手な人の入り口としてはとてもいい」、千葉市から訪れた河野泰憲さんは「普通のラガーと違い、口の中でしっかり味わえる仕上がり。クラフトビール醸造所ならではの工夫が感じられた」と、それぞれ新作ビールの感想を話す。
当日は、地元飲食店や銚子ビール、九十九里ワイナリー、千葉大学発クラフトビールベンチャー「CURAFT」など12のブースが出店した。午後は、プロサーファーの市東重明さん、チョウシ・チアーズの佐久間快枝社長、千葉大ビールプロジェクトCURAFTの萩原学教授が登壇するトークショーも行われ、九十九里エリアの地域活性化をテーマに意見が交わされた。
同イベントは当初、昨年10月に「オクトーバーフェスト」として企画していたが、台風で中止を余儀なくされた経緯がある。大木さんはそのリベンジとして今回の開催にこぎ着けたという。「夏以外にも人が集まれる場所があることを発信したかった。クラフトビールをきっかけに、地域内外のプレーヤーが交わる場をつくりたい」と力を込める。
元国際線パイロットという経歴を持つ大木さんは、コックピットから見た白里海岸の美しさに魅了されたことが移住と起業のきっかけだったという。「九十九里ならではのビールを育て、全国・世界から目的地として来てもらえる場所にしたい」と意気込む。