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【特集】睦沢町の乗り合い移動サービス「でかけっCAR」 運行開始から5年、地域の足に

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地域を回り、利用者を送迎する

 地域ボランティア団体「くらしの足むつざわ」のメンバーらより運営されている睦沢町の交通移動サービス「でかけっCAR(カー)」が6月2日、利用者をスーパーに送迎した。

 同団体の代表は中村方則さん。団体メンバーは現在14人。毎週月曜、利用者の自宅近くまで乗り入れ、スーパーや役場、郵便局、診療所、道の駅などへ送迎する。

 同町は公共交通機関が少なく、交通弱者の多い地域。高齢化が進む中、免許返納者が増え、交通手段が課題になっていた。

 2018(平成30)年、交通問題を考えようと町民ワークショップが開かれた。利用当事者、交通問題に関心のある町民、ボランティアに関心のある人などが集まり議論を重ね、2019(平成31)年、「くらしの足むつざわ」が有志メンバーで発足。試乗会、説明会を経て、2020年11月に本格運行が始まった。

 この日、友人と利用した市原昌子さんは「自動車免許を返納したことがきっかけで、2年くらい利用している。友人から誘ってもらってサービスを知った。買い物をしたかったのでスーパーに寄ってもらえるのは助かる」と話す。同じく利用者の澤野イト子さんは「友人と会えるし、初めましての人とはバスの中で仲良くなれるのが楽しい。買い物の荷物も運んでくれる」とも。

友人たちで利用しながら買い物を楽しむ

 ボランティアメンバーの福田真木子さんは「将来自分も利用者になると思い、参加を決めた。ボランティアに参加することは敷居が高いイメージだったが、利用者と一緒に楽しめる。運転する時は命を預かっているので真剣に取り組んでいる」と話す。

特設ベンチにもドライバー募集告知

 同団体代表の中村さんは「交通手段の一つではあるが、利用者同士のコミュニケーションの場になっているので、今後も暮らしの役に立つよう継続していきたい。現在、ボランティアドライバーは5人。サービスを継続していくためには、ドライバーを確保していかなければならない。興味ある人は気軽に声をかけてほしい」と呼びかける。

»でかけっCAR

 

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