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津波からサーファーを守れ 一宮で「津波避難広報システム」ドローン運用開始

一宮町役場屋上と東浪見小学校屋上にドローンを設置

一宮町役場屋上と東浪見小学校屋上にドローンを設置

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 一宮町が導入した「津波避難広報システム」の完成記念式典が5月20日、一宮町役場で開かれた。

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 一宮町は2021年東京オリンピックのサーフィン会場に選ばれるなどサーフスポットとして知られ、今では年間70万人が訪れる。

 同町にはおよそ7.5キロの海岸線があり、津波など災害発生時の避難指示をサーファーや、釣り人、海水浴客に呼びかける目的で同システムを導入した。大津波警報が発令された際は、「大津波警報。大津波警報。ただちに高台に避難せよ」と飛行しているドローンからサイレンとともに放送する。

 式典にメッセージを寄せたプロサーファーの岩見天獅さんは「このシステムは、『聞こえない』を『必ず届く』に変えてくれる。波や風の音で警報が届きづらい海の上では危険をどう伝えるかが大事。皆が同じタイミングで行動できるのは心強い」と話す。

 デモ飛行時サーフィンを楽しんでいた、流山市から訪れた男性は「サイレンと放送が聞こえてきたので戸惑ったが『訓練』と聞こえた。波や風の音にかき消されることなく、放送が聞こえてきたので感心している。この取り組みはサーファーにとってとても安心できる」と話す。

 一宮町サーフィン業組合の鵜沢清永組合長は「システムがあるだけでは不十分。システムの存在を町民や観光客へ広めることが大事。周知活動を担っていきたい」と力を込める。

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