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一宮町旧保育所で「わくわくパーク」 来春には探究型スクール開校へ

わくわくパーク参加者

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 一般社団法人「うみかぜ」(一宮町田町)が12月13日、旧一宮保育所で「いちのみやわくわくパーク」を開催した。

興味津々

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 子どもたちが自分のペースで自由に遊べる場として開いた同イベント。たき火や泥遊び、自然観察など、子どもたちが自らの選択と責任の下、冒険やチャレンジを体験できるプレーパーク形式で行った。

 千葉大学の学生団体「千葉大NESO」による「生物謎解きチャレンジ」も同時開催し、小学3年生~中学3年生を対象に自然科学を探究的に学ぶプログラムを提供した。

 2023年3月設立の同法人は2024年1月、一宮町で活動を開始。現在は週3回、旧保育所施設を活用してフリースクールを運営している。代表のレイブン澄さんは「外房地域には公立以外の教育の選択肢がほとんどなかった。移住者も増える中、子どもたちの個性を尊重できる学びの場が必要だと感じた」と設立の経緯を話す。

 施設内では中高生向けの自習室も運営しており、20時まで利用できる。現在は子ども専用としているが、受験勉強の場所がなかったという地域の声に応える形で開設した。リピーターも増えているという。

 2026年度からは週5日制の「SOTOBOコミュニティスクール」を開校予定。探究学習とバイリンガル教育を目指し、小学1年生~6年生の異年齢教育を行う。定員は初年度10人程度を想定している。

 在籍校の校長判断により出席扱いとなる仕組みも整備し、一宮町の校長会でも了承を得ているという。レイブンさんは「画一的な教育システムでは個性を伸ばしきれない子どもたちが増えている。公教育を否定するのではなく、選択肢となる場所を増やしたい」と話す。

 一宮町では来年度から、「子どもコミュニティプレイス」の開設準備も進めている。12月の議会で準備金が可決された。町企画課の山口裕之課長は「一宮町には小学生以上の子どもが利用する自習室も室内の遊び場もなかった。時代に合わせた学びの場は必要で、選択肢となる場所を用意したい」と話す。町内には児童館がなく、雨の日でも遊べる室内の居場所が求められていた。同施設は実習室を活用し、平日20時まで週6日開放する計画。公民館の子ども向けバージョンとして機能する予定だという。

 旧保育所施設は今後、フリースクール、自習室、子どもの居場所、子ども食堂などの機能を持つ複合的な子ども支援の拠点として整備する。

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