暮らす・働く

長生地域の若手農業者が農福連携学ぶ JA担い手支援課が実践講義で事例紹介

講義

講義

  • 0

  •  

 一宮の室川農園田圃(一宮町一宮)で11月20日、長生地域の若手農業者団体「長生ヤングパワーズクラブ(YPC)」の相互訪問が行われ、JA長生担い手支援課の大越一雄さんによる農福連携実践講義が行われた。

JA長生担い手支援課大越さん

[広告]

 当日はYPC会員や佐原ファーマーズクラブ(SFC)会員ら約20人が参加。同町B型就労施設「キッチンせいしょう」(一宮)の職員、利用者らがヒマワリの収穫を行う実践の場を見学しながら、同施設の田辺真副施設長、室川農園園主の室川典弘さん、大越さんが講義を行った。

 大越さんは、長生地域における農福連携の現状と課題について解説。「高齢者が引退すると、若手が規模を拡大していく必要がある。新規就農者が定着するには規模拡大を目指すことも選択肢の一つだが、人材不足が課題」と指摘。

 長生地域で農福連携に取り組む農家の実践例も紹介。白子町のタマネギ農家や一宮町のネギなどでの成功事例を挙げ、「福祉事業所の職員が間に入ることで、円滑に作業が進む」と説明。

 農福連携の意義について、「生産基盤が弱まっているところの支えになれば、生産環境が良くなる。休耕地対策にもなり、人材も豊富になる」と強調。一方で「農家は福祉側が分からない。福祉側は農家が分からない。農福連携の入り口が分からないという声が多い」と、マッチングの課題にも触れた。

 新規就農者の課題として、既存農家が親戚や知人に援農を依頼できるのに対し、新規就農者は働き手確保が難しい現状を説明。大越さんは「福祉事業者とのマッチングで、新規就農者の定着につなげていきたい」と期待を込める。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース