旭のピーナツブランド「Bocchi(ボッチ)」(旭市神宮寺)が11月9日、工場直売会「ツキ市」を開いた。
コロナ禍の2021年10月に工場直売会を始め、2022年1月から「Bocchi ツキ市」と名称を変えて今回で35回目。
当日は、フード・ドリンク、青パパイア、野菜の販売、クラフト、ヘルスケア、ぐるり(物々交換)、いすみ鉄道、どんぐりのおみせなどが並んだ。ステージでは、高校生バンドやアーティストのライブ、いすみ鉄道とのトークイベントが行われた。
同日まで開催していた「あさひの芸術祭」参加アーティストの三浦亮子さん、すずきらなさん、ポイズン澤田さんの作品、竹炭サークルかぐや姫さんの竹明かりも展示。すずきらなさんはチョークアート体験、ポイズン澤田さんはグッズ販売を行い、来場者はアーティストと直接交流した。
「森と海のおはなし会」では、いすみ鉄道地域連携本部副本部長の吉田貴文さんとセガワ社長の加瀬宏行さんが登壇。互いに地域のシンボルとなる事業として、「地域住民と共に頑張っていきたい」という思いを共有した。
吉田さんは「いすみ鉄道は、地元のシンボルとして親しまれ、地域の住民に支えられてきた。脱線事故の事実を受け止め、見直せる部分を見直し、次の世代へ引き継いでいきたい」と話す。いすみ鉄道は2027年秋ごろの復旧を目指し、現在、全線バスでの代行運転を行っている。
ボッチのブースでは、ピーナツを使った自社商品の試食・販売やフードを提供。ピーナツの日「11月11日」発売を予定している「太陽と潮風のピーナツサブレ」も先行販売した。
賞味期限が短く店頭で手に取ってもらう機会が少なかった「おおまさりとろり蜜 甘なつと」を味わってほしいという思いから工場直売会が始まったという。始めは集客の難しさを感じていたが、パートナー出店者を募るなど試行錯誤。徐々に出店者・来場者が増えていった。
加瀬さんは「落花生は土の中のほこりっぽい植物だと言われがちだが、手をかけるほどにおいしさが引き立ち、とても美しい植物。旭には、こんなにおいしい落花生があるということを知ってもらいたい」と話す。