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城西国際大学祭で障害者就労支援施設との協働販売会 推し活グッズも

「フルーツポンチ」運営メンバーら

「フルーツポンチ」運営メンバーら

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 城西国際大学(東金市求名)で11月9日、大学祭「JIU Festival」が開かれ、看護学部の伊賀聡子助教が担当するゼミ生と就労継続支援B型事業所「BB団の箱」(市原市)の利用者が協働で、ハンドメード雑貨の販売会「フルーツポンチ」を開いた。

推し活グッズ

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 「BB団の箱」は、発達障害・精神障害・知的障害を持つ人が自分らしく働ける環境を提供する事業所。カフェ運営や手作り弁当の製造・配達、オリジナル小物の製作・販売を行っている。

 同販売会は4回目。今年の特徴は、学生側から提案した「推し活グッズ」。アイドルのメンバーカラーを身に付けて応援する「推し活」の流行を受け、原色を多用したビーズアクセサリーやストラップなどを商品化。看護学部2年の北田莉子さんは「SNSなどで推し活が活発になっているのを見て、原色多めの商品を提案した。手順書も作成し、利用者が作りやすいよう工夫した」と話す。

 会場では、利用者自らがアクセサリーやポーチ、キーホルダーなどの販売を担当。会場外では移動販売やカプセルトイマシンを使った販売も行った。

 同事業所の支援員・平島圭さんは「利用者は普段、外部の人と接する機会が少ない。大学祭での販売を通じて、お客さまから直接『すごいね』と声をかけてもらい喜んでもらえることを実感できる」と話す。初回は緊張で動けなかった利用者も、4回目の今回は楽しそうに販売に臨んだという。「市原市から東金市への外出自体が大きな体験になっている」とも。

 北田さんは「最初はコミュニケーションが取れるかどうか不安もあったが、利用者は好きなものの話をする時、生き生きとした表情を見せてくれる。私たちが知ることで、障害について理解を広げたい」と話す。

 同じく看護学部2年の長谷川楓さんは「利用者の方との交流で工夫したのは、自己開示すること。『今日は楽しみにしていた』と自分の気持ちを話すと、相手も『朝から楽しみで早く目が覚めた』と話してくれる。継続的に関わることで信頼関係が築ける」と話す。

 伊賀助教は「就労継続支援B型事業所の方々に販売の場を提供し、利用者のやる気や自己肯定感を育むことが重要」と話す。学生が施設を訪問して関係性を構築し、先輩から後輩へと活動が受け継がれている。卒業生も会場を訪れるなど、継続的な交流が生まれているという。

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