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一宮町中学生議会、防災・空調を議論 津波警報の教訓生かす提案も

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 一宮町議会議場(一宮町一宮)で10月7日、「令和7年度一宮町中学生議会」が開催され、一宮中学校3年生13人が議員として町政について質問した。他の生徒はネット中継で議会に参加した。

質問を終え一息

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 主権者教育の一環として町の仕組みなどを知ってもらうことを目的に実施した同議会は今回で2回目。第1回は2015(平成27)年に行った。

 高橋輝議員は体育館へのエアコン設置を要望。「地球温暖化の影響で年々気温が上がっており、熱中症の危険が高い。災害時の避難所としても安心して過ごせる環境が必要」と訴えた。山ノ井かおり教育課課長補佐は「7月30日の津波警報時、体育館は高温で過酷な環境だった。来年度中に中学校体育館に、令和9年度には一宮小学校と東浪見小学校の体育館に、エアコンを設置できるよう検討している」と答弁した。

 渡邉航太郎議員は町の防災対策について質問。川内俊総務課長は「防災行政無線やメール、ホームページ、SNS、ドローンなどさまざまな方法で災害情報を伝えている。7月30日の津波警報時には700人以上が避難したが、渋滞発生や避難所の暑さが課題となった」と説明した。

 片岡大朋議員は世界サーフィン保護区について質問。鵜澤あけみ企画課副主幹は「波の質、自然環境、文化・歴史の継承、持続可能な観光・経済、地域の認知度という5つの基準がある。認定されることで町のクオリティーが上がり、観光と経済の質も向上する」と説明した。

 吉澤心和議員は釣ヶ崎海岸の駐車場有料化を、秋山愛結議員は来訪者の迷惑行為対策を、西村初姫議員は自習室の通年開設を、それぞれ質問。高橋克佳子育て支援課課長補佐は「受験シーズンの11月15日~2月15日は平日を含めて開設し、利用時間を3時間延長する」と回答するなど、各質問に町職員が丁寧に答弁した。

 竹之内達生教育長は「自分の声には力があるということを忘れずにいてほしい。メタ認知力、探究力、社会的実践力という3つの力が育まれたのでは」と話す。

 議長を務めた齋藤叶子議員は「良い学校づくりや地域づくりを目指すための大切な場所」とあいさつ。13人の中学生議員は、サーフィンの町として知られる一宮町の未来について真剣に考える姿勢を見せた。

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